2026 年 3 月 31 日(火)

“やめなくてよかった”——始球式に辿り着いた5年の軌跡

5年越しの逆転劇。ライバー・まるにゃが掴んだ“続ける強さ”

ライブ配信の世界は、華やかに見えて残酷だ。

誰も来ない配信、届かない想い、折れそうになる自信。

それでも、続けた先にしか見えない景色がある——。

福岡出身。アニメ・アイドル・スポーツ観戦が好きな“癒し系ライバー”まるにゃ。

彼女が語るのは、5年越しで掴んだ悲願の瞬間と、その裏にあった“何度も辞めかけた日々”だった。

「普通の女の子」が配信の世界へ

—まずは自己紹介をお願いします。

まるにゃ:

福岡出身です。アニメ、漫画、アイドル、スポーツ観戦、食べることが好きです。

もともとは美容系サロンで店長をしていました。

配信を始める前は、表に出るような経験はまったくなくて、本当に“普通の女の子”でした。

—ライバーを始めたきっかけは?

まるにゃ:

約5年前、知り合いから紹介されたのがきっかけです。

ちょうどコロナの時期で、仕事のことや将来のことを考えていた中で「こういう仕事あるよ」と教えてもらいました。

最初はライブ配信のことも全然知らなくて、「しゃべるだけでお金がもらえるって本当?」って疑ってました(笑)

でも実際に始めてみたら、本当に“話すだけ”。

そこからすべてがスタートしました。

「話せない」から始まった配信人生

—最初の配信はどうでしたか?

まるにゃ:

めちゃくちゃしんどかったです。

もともと聞き役タイプだったので、自分から話すことが全然できなくて…。

リスナーさんと話していても「そうなんですね」「なるほど」みたいな

会話が全然広がらない状態でした。

毎日泣いてましたね。

—これまで順風満帆ではなかった?

まるにゃ:

全然です。むしろずっとしんどかったです。

配信をやめようと思ったこともあって、実際に別の仕事を考えて面接まで行ったこともあります。

でもそのタイミングで声をかけてもらったり、

まだ叶えていない目標があったり、リスナーさんへの想いもあって——

「このまま終わるのは違う」と思って戻りました。

5年越しで掴んだ悲願の瞬間

—先日の始球式イベントについて教えてください。

まるにゃ:

5年間、毎年挑戦していて、今回が5回目でした。

順位もずっと安定していたわけじゃなくて、上がったり下がったりしながらずっと届かなかったんです。

でも今年、やっと掴めました。

本当に「続けてよかった」と思いました。

—始球式イベントで一番大切にしていたことは?

まるにゃ:

10日間、楽しく過ごすことです。

ポイントばかり気にしてしんどくなる配信は、見ている側も楽しくないと思うので。事前に「毎日何をやるかを考えて、自分もリスナーさんも楽しめる空間を作ることを意識しました。

—1位を取れた理由は?

まるにゃ:

始球式にかける想いと、配信量です。

それがリスナーさんに伝わって、自然とみんなが動いてくれました。

自発的に盛り上げてくれたり、前向きな空気を作ってくれたり。

“勝たせよう”という気持ちが全員で一つになっていたと思います。

気づいた「配信の本質」

—これまでで一番の挫折は?

まるにゃ:

「応援されるのが当たり前」と思っていた時期です。

長時間配信してるのに、なんで応援してくれないの?って。

でもそれって完全に間違っていて、その結果、リスナーさんが離れていきました。

—そこからどう変わったんですか?

まるにゃ:

人が来なくなって初めて気づきました。

配信って義務じゃなくて娯楽なんですよね。

楽しませることが本質なのに、自分本位になっていたなって。

そこから、自分のスタイルを見直しました。

成長のきっかけは「逃げなかったこと」

—成長を実感した瞬間は?

まるにゃ:

嫌なことから逃げなかったことです。配信つけても人が来ない日もあるけど、それでもやめなかった。

しんどくても続けたことで、今があると思っています。

—続けられた理由は何ですか?

まるにゃ:

リスナーさんの存在です。

どんなにダメな時期でも、1人は残ってくれるんですよね。

その人のために頑張ろうって思えたことが、続けられた理由です。

目指すのは「誰もが知るライバー」

—今後の目標を教えてください。

まるにゃ:

Pocochaで「誰もが知るライバー」になることです。

イベントが強いだけじゃなくて、“この子面白いよね”って思ってもらえる存在になりたい。

そして、どの時間でも人が集まるようなトップライバーを目指しています。

「続けた人だけが見れる景色がある」

—最後に読者へメッセージをお願いします。

まるにゃ:

配信って本当にしんどいことも多いです。

でも、続けた人にしか見えない景色があります。

もし今つらい人がいたら、もう少しだけ踏ん張ってみてほしいです。

きっと、その先に何かがあります。

—5年前、「話すことすらできなかった」一人のライバーは、何度も辞めかけながら、それでも配信を続けた。

誰も来ない夜も、届かない想いに悩んだ日々も、すべてを乗り越えた先にあったのは——

リスナーと共に掴んだ、たった一つの“景色”。

それは才能ではなく、「やめなかった人」だけが手にできる結果だった。

まるにゃの物語は、特別な誰かの成功談ではない。

迷いながらも前に進み続けた、ひとりのライバーのリアルだ。

だからこそ、この言葉が重く響く。

「やめなくてよかった」

その一言に、すべてが詰まっている。